★ ヘンリー・デービスが奨める著書 ★
(Book recommended by Henry Davis)
ヘンリー・デービスが奨める著書ウィング・アンド・ショットの紹介
ロバート・ゴードン・ホイール、以下ボブと呼びます。
ボブはこの本を書くことは避けられませんでした。
アマチュアとオープンの競技でボブと犬のパフォーマンスを観察し、そしてボブが自分の理論を実行に移すのを見てきた私たちは、自分の若い鳥猟犬を完成させ猟野での狩りをするクラスドッグを作り上げる事に対して非常に興味を持っているあらゆる熱狂的なスポーツマンに、提案するものをたくさん持っている男がここにいることを、昔から知っていました。
ある特定のトレーニング方法が、通常ある特定の結果を産み出すということは、長い間確立されていましたが、鳥猟犬のトレーニングは一度も正確な科学になったことはありません。
それは、どちらかと言えば、芸術です。
なぜならそれぞれの犬には個性があって、それなりに訓練してハンドリングしなければならないからです。
トレーニングには、すべてのケースでうまく機能するという近道は存在しません。
しかしながらこの本で、ボブは、ボブの時間というテストに耐え、そして犬にチャンスを与えるアマチュアあるいはプロといった、どんな熱狂的なトレーナーの仕事でも容易にするであろうと信じている方法を概説しています。
ボブは独特な男ですが「それを全部知っている」というふりはしません。
ボブが手に入れた知識は、何年もの熱心で勤勉な仕事を通して手に入れたものであります。
ボブが推薦する多くのトレーニング段階は、ボブ自身が考案した試行錯誤による方法から進化したものです。
ボブは、傑出した猟野での狩猟能力を持つ知的なアマチュアマンが簡単に訓練する事のできうる従順性があり、そしてまだその犬種を特色づける野性味のある美しさを反映した適切な体構を維持し、ナショナルチャンピオンケンを綿々と輩出することのできるポインターの系統を育成したいという願望によって動機付けられました。
ボブは様々な血統をせっせと調査して、ボブは27年かけてケンネルの大黒柱を形成する系統に決めました。
このボブが実現した一つの大望であることを認めるには、エルフュー犬舎を訪れて、休んだり活動している犬を見るだけでよいのです。
トレーナーそしてハントラーとしての、あるいは有望な犬の才能を見分ける名人としてのボブの能力は、ある種の半神秘的な力、あるいは「犬との流儀」に基づいているのではありません。
どちらかと言えばこれらの能力は、老若スポーティング・ドックとの、乗馬や徒歩による野外での長年の悪戦苦闘から生まれています。
それぞれの犬の精神的および肉体的な能力を評価するように、これらの真面目に正しく努力する分析的な考えで肉体的な努力を注いでください。
そしてそれらの能力を適切な方向に導いてください。
訓練犬はストレスをかけることなく行い、その仕事を通して確かめようという嬉々とした疲れを知らない根気と無限の熱意で、ボブが達成しようと努力している知識を十分に使ってこれを仕上げてください。
そうすればあなたは、ボブ・ウィールの「犬との流儀」が構成するもの、そして、フィールド・トライアルで傑出し、壮大でさえある成功を、さらに狩猟という分野での計り知れない喜びをボブにもたらした理由に対して、何らかの考えが浮かぶでしょう。
これを理路整然とした能力、そしてボブの博識を仲間のスポーツマンと共有したいという願望と結びつけて見てください。
そうすればこの本を書く必要があった理由を簡単に理解することができます。
飼い主が自分の、鳥猟犬を訓練することに真剣に興味を持っているか、あるいはただポインティング・ドッグとその開発についてもっと知りたいと思っているかに関わらず、この本は魅力的な読み物であり、スポーツ文学にたいして顕著な貢献になっています。
1964年4月
ヘンリー・デービス
米イリノイ州シカゴ市『アメリカン・フィールド』誌のご好意により掲載
( Coutesy of the American Field, Chicago, Illinois )
UpdateDate(C)2019/10/04