★ 鳥猟犬訓練の経歴 ★
私は警察犬訓練を経て鳥猟犬訓練と繁殖を行っていた新村久敏先生(以下師匠と呼ぶ)に鳥猟犬の訓練について教わる事になりました。
当時師匠は仲間と共にトライアルクラブNBAとフュチュリティーを設立し副会長でした。
師匠が繁殖したセターやポインターは日本全国へ沢山売られていきました。
師匠の記録によると在来系から始まり在来と米系の半血から米系へと総数2,000頭以上の子犬を繁殖しています。
師匠の特筆すべき鳥猟犬の知識はトルーマン・コールス氏を通じて米国エルフュー犬舎で40年以上子犬の飼育管理の達人シュルツ夫妻が行っている一部始終を教わり師匠は達筆で便箋に書き残し実戦で活用していました。
この書き残された貴重な資料と師匠夫婦が繁殖に係わっている様子を見ていなければ後に米国エルフュー犬舎主ロバート・G・ホイール氏(以下ボブと呼ぶ)が書き残した著書2冊や2時間ビデオを見ても殆ど役に立たなかった事でしょう。
ボブがエルフューポインターの繁殖で経験した事全てを後世の人達にお裾分けしようと考えて書き残されたAmericanField誌や著書WING &SHOTとSnakfoot The Making of a Championの中に書かれた子犬の飼育管理については次の様にしか書かれていません。
ニューヨークのエルフュー犬舎を運営しているチェスターとエラ・シュルツがいて本当に恵まれて居ると説明しなければなりません。
ほとんどの子犬はニューヨークのエルフュー犬舎で生まれて育ちます。
チェトとエラは40年近く私のために子犬を育ててい居て間違いなく彼らはその熟練者で達人です。
チェトとエラが引退したら私たちのケンネル活動にいくつかの劇的な変化が起こるでしょう。
エルフューポインター同士の協調性とか個性や人との友情(協調性)は、チェトとエラの1日目からの社会化訓練によるものと私は確信しています。」としか記録にありません。
つまりチェトとエラは子犬を母親任せで犬として育てるのでは無く人のために働く作業犬として育てました。
この何気ない肝心要のチェトとエラが行っていた事柄を総称し私の造語で「産箱から始まる基礎訓練」と言います。
エルフューポインターの繁殖において「産箱から始まる基礎訓練」を行わなければ一般に繁殖され居るポインターより更に悪い結果になる事間違いありません。
私のエルザとラッキートリガーの父親カールの同腹犬が高知県へ3頭広島県へ1頭愛知県へ1頭譲渡されました。
この5頭は生後5ヶ月頃までには回収が困難な暴走犬となり現在は1頭も見かける事の無い悲しい悲劇が起きています。
私が訓練を習いだした頃には師匠は手術ミスで無理の出来ない体になっていました。
そこで師匠が譲渡した子犬の基礎訓練の手伝いが出来た事が私の訓練技術向上に非常に役立ちました。
その子犬を譲り受けたオーナー達は師匠が全日本狩猟倶楽部へ競技会をやらないかと言って勧誘した400人以上の方々ですが上手く訓練が出来ず後から後えと新たに子犬を買い求めては訓練に失敗すると言った状態でした。
その一方で私は順調に上達し先輩達の基礎訓練を一気に引き受けてやる事でますます上達していきました。
その当時には何てこの人達は不器用で覚えの悪い馬鹿な人達だろうと思い私は天狗になった事も事実です。
然し乍ら今冷静に考えてみると彼らは仕事がありたまの休みしか訓練が出来ない環境にある中私ときたら本業の仕事はほったらかしで鳥猟犬訓練に没頭できたからだと言う事をおそばせながら悟りました。
お陰様で一生自分の犬を訓練しただけでは辿り着く事の出来ない訓練技術を極めることが出来ました。
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写真はマウスクリックで拡大します。 |
鳥猟犬の訓練技術は、エルフューポインターとは関係なく、全ての鳥猟犬に関連すると思います。
1人での訓練には限界があります。
興味があり一緒に訓練を学びたい方が居ましたら連絡下さい。
お待ちしております。
旧HomePage:http://kumon.ptu.jp/
UpdateDate(C)2019/08/16